初めての芹谷屏風岩
11/1(水)
先週に続き最近リード熱が高まっているジムメンバーで芹谷屏風岩へ。メンバー1人以外は全員初訪問。岩場に着く前に甲良町の充実した道の駅で一通り盛り上がりました。この道の駅「せせらぎの里こうら」には帰りも立ち寄り、豊富な品数に加えピザ屋さんやクレープもあり楽しいところでした。
駐車場情報やリボルト情報はこちらを参考にさせていただきました↓
急坂のアプローチをこなしていざ岩場へ。写真だといまいちどうなっているのかよくわからなかったのですが、巨大なハングが頭上にのしかかってきており圧倒されました。
ゴーアウェイ 5.10b リード×
壁の真ん中の凹角を登るルート。こういうのはステミングだよなぁ…と思いつつも、足が信用できずレイバックで頑張ってしまいテンション。終了点クリップもよいホールドがなく微妙なバランスでなかなか怖い。すっかり自信をなくす結果に…。
ハングルーズ 5.10a TR→RP
1本目のゴーアウェイですっかりビビってしまい、TRをかけてもらったので甘えることに。右壁を使うと足がだいぶ楽。そこまでしっかりガバというわけでもなく感じるが、ゴーアウェイよりはマシなのでノーテンで登れた。
その後、リードトライ。今度は右壁は使わず限定して登ってみる。足を雑におくと滑るので慎重に。無事にRP成功。少し自信を取り戻す。
終了点の右下あたり、足で踏みたくなるあたりが岩が崩れかけているので触らないよう注意が必要。落石するとビレイヤーにあたるかも。
ゴーアウェイ 5.10b TR
このエリアのグレード的にボルトルートの10bはもうこれしかないので、再度触ってみる(と言いつつTRですが…)。ハングルーズで体がほぐれており1本目より余裕があった。アップの大事さを認識したともいえるかも。中間部はステミングで登る体勢をつくることができた。終了点は相変わらず気持ち悪いが、できそうな兆しあり。
リボルトで終了点が5m下がったそうで、旧終了点を見上げてみると新終了点~旧終了点間がしっかり難しそうな感じ。前はもっと大変だった模様。
ラ・バンバ 5.11a TR×2回
このエリアの看板ルートと聞いており、ぜひ触ってみたかった1本。TRをかけてもらったのでやってみるが、やはり最高グレード10bの人間に11aは甘くない。まず像の鼻手前のクロスで取りにいくところで詰まる。次に像の鼻を右手で掴みながら左手を一気に伸ばしてフレーク状を取るところがなかなかできず。さらにフレークを取った後の右手でカチを取るところも何回も落ちる。多分40分近く取り付いていたような。
しばらく「こんなルートもう無理無理」状態だったが、大休止後、少しモチベーションが戻り最後にもう一度やってみることに。クロス取りで数回落ち諦めムードが漂うが、クロス取り成功→像の鼻→フレーク→カチ取りまでは体が動き落ちずに一気にできた。これには自分でも驚き。そこでフレークを左足で踏むことを忘れておりテンション。足を思い出してから先は終了点まで問題なし。
TRながら中間部の動きが自動化できたことには驚いた。ちょっとやり込んでみたいかも?と思ったものの、リードした途端わからされる予感もあり。。。
今回は圧倒的に登れる店長に高難度を楽しんでもらえれば、という趣向で自分はどちらかというと見学メインのつもりでしたが、ラ・バンバをじっくり触らせてもらい、いい目標ができました。
ゴーアウェイ 5.10b
ラ・バンバ 5.11aを登るメンバー
道の駅で買った巻き寿司。素朴な味でよかったです
アプローチにて
シーズン2回目の椿岩
10/25(水)
今シーズン2回目、2週間ぶりの椿岩へ行ってきました。今回はジムメンバーと総勢5名でわいわい。
奈良県南部は早朝雨でしたが現地の駐車場は見た感じドライ。ただアプローチを歩いていると地面がウェットなところもありました。でも岩は乾いておりクライミングにはまったく支障なし。寒気が入っており午後から雷雨の可能性ありという予報を気にしていましたが、天気はもち1日しっかり登ることができました。空気は2週間前と同じくらいでまだ暖かかったですがヒルは誰も見かけず。
マタニティ 5.9 再登
前回最後に落ちているので、アップになるのか疑問に思いつつも取り付く。腕がまだフレッシュなのでなんとか登れ、自信を取り戻す。最後は終了点へのクリップが微妙な感じで、いまいち登り切った感がない気がする。
アスレチッククラブ 5.9 RP
上部で右上の明確なガバを取りに行くところで思い切りが必要。ビレイヤーをしながら前の人の動きをじっくり見ていたので、そこはクリア。終了点へのクリップもマタニティ同様悪い。右上に抜けてプルプルしながらクリップ。RP成功。あとで確認したところ、もう1手出してカチをとれば終了点クリップはもうちょっと楽になりそうだった。
マリエンタール 5.10b ××
この日の目当てとしてはガバが多く登りやすいらしい「燃えろ!ドラゴンズ」だったが、順番待ちがあったので体がひえないようにこっちをやることに。ジムで自分よりうまいMさんがが2ピン目で敗退。これは無理では…と思いつつ取り付くも、やはりできず。同じく2ピン目でいったん下りる。
その後、選手交代でMさんがRP成功。とりあえずクリックドローはかかった。2ピン目をかけてから、右上の縦カチをとりにいって、さらに右上の横に裂けたガバをとりにいくところができない。
ムーブとしては前半2パターン、後半2パターン?
1.左手の穴ガバと右足のカウンターバランスで右手を出して縦カチをとる→左足をあげる→そのまま耐えて左手カチで中継し右上の裂けたガバをとる or 右足をスメアしてバランスをとってから左手カチで中継~以降同じ
2.左手の穴ガバと右足を正対で、右手縦カチ→先に右足を2ピン目横のくぼみにあてて上げる→左足をあげる→以降1と同じ
3.前半前述の2パターンどちらかで、後半については左手カチの中継なしで、右手縦カチを保持したままクロスで左手で避けたガバをとりにいく ←強い人はこれでやっているのでこれが正解ムーブ?
前回登れた持久力系のモンキージャスティスと同じグレードながら内容は全然違い、こちらはボルダーといった感じ。ムーブを探る余地がまだありそうなので、また触りたいと思います。(登れなかった場合の回収が心配だけど…)
燃えろ!ドラゴンズ 5.10c ×
マリエンタールですっかりヨレてしまい、次回に向けての種まきのつもりで最後に取り付く。1ピン目が高いのでちょっと怖い。2ピン目以降はガバを頼りにぐいぐい上がっていける。各駅停車で休みながら、最後は教えてもらった通りに右側のカチを使ってぐいっとあがり、フレーク?を掴んで終了。ルート名の由来は途中のドラゴンの背びれのようなコルネから?
内容としてはモンキージャスティスと同じ持久力系で、フレッシュな状態なら可能性はありそう。次回の目標はこれかな。
成果としてはアスレチッククラブのRPのみだったものの、皆さん自分より強い方々ばかりで、敗退のことをあまり考えずに登れたのは助かりました。おかげでいつもより思いきってチャレンジできました。
燃えろ!ドラゴンズを登るわたくし
マリエンタールにトライするメンバー
1ピン目が高いルートはみんなでスポット
白嵓 ロック・オブ・ザ・リング5.10cでグレード更新(蜂の巣情報あり)
10/18(水)
昨年末ぶりの南紀・白嵓へ。この日は高気圧におおわれ穏やかに晴れる予報で、駐車場に着くと暑いくらい。もともとシーズンにはちょっと早いかな~とは思いつつでしたが、やはり早かったか。前回はいた空き家のネコチャンが楽しみでしたが見かけず残念。
アプローチ道をあがって岩場に着いたところひと騒動。エリア右端の「道普請は慌てずに 5.10c」のコルネ左側に巨大な蜂の巣があり、蜂が多数ブンブン飛び回っている状態。今日はここまでかと思われましたが、奥の方までいけばなんとか登れるのでは、と岩場をまわりこんでいったところ、一番奥は静かに登ることができました。時折偵察バチはきましたが、それは他の岩場でもあることなので問題なし。ちなみにヒルは1匹発見。アプローチ道でついちゃったんでしょうか。
「葛藤 5.12a」のあたりまで来るとちょっと巣が近いな~という感じで、奥の方は今回で全部触ってしまったので、冬が本格的に来るまで再訪はなしかな。
まっ黒クロスケ 5.10a 再登
前回簡単にOSできた記憶があったのでアップに取り付く。が、思ってたより簡単でない。なんかヌメるし、日に照らされて暑い。ここに来るのはまだ早かったか~!と思いつつ冷や汗をかきながら登る。
ロック・オブ・ザ・リング5.10c RP
実は蜂騒動に関係なく今回の目的はこれだったので、触れてよかった。お買い得らしい10c。マスターで取り付く。OS狙いでできるだけ粘るか、早々にテンションをかけてムーブを探るか悩んだが、ホールドが一見豊富で登り方が何パターンか考えられ、悩んでいるうちに疲れてきてしまいテンション。スタンスなど下からアドバイスをもらいながら上まで抜ける。
少し休んだ後、2便目でRP成功。これで外岩RPグレードが10b→10cとなった。とはいえ体感難易度は10a/bくらい? いずれこれぞ10c!というルートをちゃんと登りたいものです。ルート自体はリッジの左右をいったりきたりして面白いルートではあった。
ルート名は中間部の岩の形状だと思われる。石灰岩らしくてユニーク。
↑登っているのは同行者
無名凹角ルート 5.8 mOS
トトロにTRをかけるために登った。ボルト数が一見少なく緊張する。とはいえ問題なくOS。
トトロ 5.11c TR
このエリアで遊べるのはもうこれしかないので触ってみる。今回はボルダージムの店長と一緒に来ており、店長はさすがのRP。アドバイスを受けながら取り付くも惨敗。2回取り付くが2回ともハングが越えられず。4ピン目が若干変な位置にあり、ハング越えの後左側をいくか右側をいくか分かれるらしい。とはいえ自分にはどっちもできず…。リーチとカチ力の不足を感じる。とりあえずヌンチャクを掴んでひっぱりあげてもらい、支点回収してこの日は終了。
次回は仙人掌5.10aやヤボテン5.10bを触ってみたいものです。
前回の記録↓
1年ぶりの椿岩でモンキージャスティス5.10bをRP
ひさしぶりのブログ更新。最近はインドアジムが多くブログに書くほどでもなく、インスタでさらっと更新することが多かったです。今回は約1年ぶりに三重県の椿岩に行ってきました。書いてるうちに長くなってしまったので、インスタではなくこっちで。
10/11(水) 椿岩
前回は2022年11月。その前が2022年10月で、そのときは蜂の巣敗退だったので実質今回が2回目。暑さも落ち着いてきてそろそろかなということで行ってきました。前日雨でしたが岩場はほぼ乾いておりコンディション良好。壁の右端は日当たりよく、昼前はこの後暑くなるかな~という感じでしたが、実際には午後になると影の部分が増えてきて、それほど暑くもなくちょうどよかったです。登りだけ考えるともう少し寒い方がいいかもですが。まだ多少ヌメりを感じました。ヒルは一匹発見。奥の方の壁が足場湿っていたので、そのあたりにいたのかも。去年敗退の原因となった岩場上部の蜂の巣は今年はありませんでした。
前回のメモ↓
以下、登った順で↓↓
・マタ・マタ 5.10c テンション多数
トポ通り5.9と思って取りついたが2ピン目と3ピン目の間が怖くて苦労した。終了点は場所が変更されていて最後が悪い。後で調べたところ現在は5.9ではなく10cとのこと。当分RPは難しそう。
その後TRで練習。中間部はいいムーヴを見つけてできるようになったが、やはり最後ができず。
・アスレチッククラブ 5.9 FLならず
今度こそ5.9登るぞと思いヌンチャクを借りてトライ。が、これも3ピン目と4ピン目の間でモタモタしてテンション。結局パートナーとは違うムーヴで抜けた。ここで粘ると腕が終わってしまいそうだったので、RPトライはまたの機会に。
・モンキージャスティス 5.10b RP!!
昨年各駅停車でなんとか登り、ひそかに目標にしていたルート。
腕がヨレつつあったので出だしのボルダームーヴがこなせるか心配だったが、うまくアンダーっぽいホールドを使って抜けられた。その後しばらくは容易。後半に差し掛かると悩むところが増え、ムーヴを探りながらヌンチャクをかける。
昼食レスト後、RPトライ。まずは出だしのケイブ部分は一発でこなせ一安心。腕をシェイクしながら中間をこなし、後半は少し諦めそうになったが「できるできる」と独り言を漏らしながら最後はガバに飛びついて終了!
ヌンチャク掛けの際にあまり考えていなかった上部でのレストポイントも、必死になれば何ヶ所か見つけることができた。
ここまで成果らしい成果がなかったこともあり、非常に嬉しいトライとなった。
・マタニティ 5.9 再登ならず
壁の一番右端にあるアップルート。去年も登っているのでクールダウンのつもりで…と軽く考えていたところ、終了点へのクリップが意外に悪くテンション。もはや粘る気力もなく、まぁ元気な時ならできるだろうと自分に言い聞かせて下りました。
この岩場では一番簡単なはずの5.9がどれも登れず次からアップをどうすればいいのか悩むところですが、とりあえずモンキージャスティスが登れたのは嬉しかったです。間違いなく去年から成長を感じました。ヒマラヤ後のジムトレのおかげかな。
写真はモンキージャスティス。ヌンチャクかけ後、パートナー用にTR状態にしたときの様子。
御在所 αルンゼ~3ルンゼ継続アイスクライミング
2023/2/8(水)
御在所岳にアイスクライミングに行ってきました。昨年のシーズン終盤に計画したものの、雨予報により中止したαルンゼ~3ルンゼの再挑戦です。結果、いろいろと反省点はあったものの、なんとか無事に完遂することができました。入門ルートではありますが、氷の経験の少ない自分にとっては大きな第一歩となりました。
蒼滝駐車場に集合し、荷造りをして出発。冬期ゲート前の路肩にも10台程度停められるようですが、もし満車だった場合に右往左往するのが嫌で蒼滝駐車場を選びました。ゲート前は平日とあって数台しか停まっていなかったので、結果的にはゲート前でも問題なかったかもしれません。蒼滝駐車場にはお手洗いがあり有難いですね。
これから登る御在所岳を望む。気温が高い日ですぐに薄着になりました。
鎌ヶ岳の存在感が素晴らしい。ネパールで見たランタン谷のガンチェンポを思い出しました。
藤内小屋までさくさく歩き、途中からチェーンスパイクを付けてさらに進みます。小屋をすぎてしばらくの水場で水を最終補給としましたが、思っていたより小屋からそう遠くなかったので、小屋で汲んだ方がスムーズでした。土地勘がないところはこういう細かな部分がわかりづらいですね。
いつかは登りたい1ルンゼを見上げながら、裏道登山道を上がっていきます。
↑今回登ったαルンゼ遠望(帰路、裏道より撮影)
αルンゼはアプローチの詳細が見つけられず不安に思っていましたが、わざわざネットに書くまでもない程度ということなのだろうという予想通り、そう難しいものではありませんでした(前日のトレースがあるだろうという打算もありましたが)。裏道登山道から対岸にαルンゼ右隣の崩壊地(地形図に記載あり)が見えたあたりから登山道を外れ、小さな谷をわたってルンゼに入っていくことができました。ギアは登山道を外れる直前につけましたが、取り付き付近は谷状地形で落下物の心配があるため、これはよい判断だったと思います。
谷をそのまま詰めると崩壊地の方に行ってしまいそうになりますが、左側にそれらしい氷のラインが見え、これがαルンゼだろうということで左の方に登っていきます。トポの1P目はフリーソロしている記録があり、いくら容易とはいえ氷のフリーソロは……と思っていましたが、実際見てみると確かにこれはロープ要らないのではというレベルで、私たちも各々フリーソロすることにしました。
ただ上部はワンポイント立っている部分があり、パーティによってはロープを出した方がいいと思いました。
立木でビレイポイントをとり、トポの2P目から今回の1P目を開始します。
今回の1P目の氷。岩の右側を登りました。かなり水氷で崩壊やすっぽ抜けが怖く、何度も打ち直しをしてしまいました。スクリューは場所を選べば16cmでも入りました。
今回の2P目(トポでは3P目)の氷。写真右側に映っている木をビレイポイントとしました。左下の岩の裏側にボルトがひとつ打ってありましたが、今回は使用せず。氷はできるだけ強点をせめたいと思っていましたが、本番の雰囲気にのまれてしまってそんな余裕はなく、右側の傾斜の緩いラインから抜けました。
このあとは氷の廊下状となり、雪に変わったところで立木でビレイ。そのあとはパートナーに念のためロープを引いて上がってもらいましたが、すぐに前尾根P1・P2のコルに出ました。数歩だけP1側に進んだところから下降しているトレースがあり、それをおって藤内沢に降り立ちました。さらに藤内沢本流を下ると右側に3ルンゼ方面へのトレースがあり、3ルンゼに登り返し。ところどころ深い踏み抜き跡があって恐ろしかったです。
3ルンゼ全景。今回氷のピッチは実質1P目だけでした。写真をとっている場所から氷をまったく登らずに左上に歩いて抜けることもできます。1P目を登ったあとは今回登ったルンゼ状のラインと、左上にナナメにあがっていくラインが考えられましたが、多少は登攀チックな右のルンゼをたどるラインとしました。
3ルンゼをリードするワタシ。ここももう少し強点をつきたかったですが、スクリューを打つのにバタバタしているうちに余裕がなくなってしまいました……。氷の上の立木に新しい残置スリングとカラビナがかかっていて、フリーの岩場のようでした。アプローチがいいので繰り返し訪れる人がいるのでしょうね。2P目に登ったルンゼ右側の鋸岩にはところどころしっかりとしたボルトが打ってありました。雪がないときに登ってみたいものです。上に抜けるとナイフリッジの岩尾根と誰かに聞いたような気がしていたのですが、実際にはすぐに登山道に抜け拍子抜けして終了となりました。
下降は中道か裏道で迷っていましたが、だんだん天気が崩れ雪が降ってきたので、わかりやすい裏道でさっさと下りることに。この日は冬型の気圧配置でしたが、下るにつれて天気が回復し、御在所は日本海側と太平洋側の気候が混じっていると言われるのがよくわかるようでした。
まとめ
今回は全ピッチリードさせてもらい、よい経験を積むことができました。普段練習している大峰と比べて氷自体の傾斜はかなり緩いものの、本番の落ちてはいけないという雰囲気にのまれて、動きがかなりぎこちなくなってしまいました(もちろん練習でも落ちちゃダメですが)。具体的には打ち直しの回数が多かったり、身体のバランスが崩れていたり。これは回数あるのみだと思いますので、無茶ではない範囲でリード経験を増やしていきたいです。
最大の反省点としては3ルンゼのリード中にスクリューを落としてしまったことです。支点をとるために左側のスクリューラックからスクリューを取り出そうとした際、よく見えておらず若干の不安があったのですが、まぁ大丈夫だろうとそのまま取り出したところ、手にとったのとは別のスクリューが落ちてしまいました。幸い氷瀑を見に来ていた別パーティの方に拾ってもらい事なきを得ましたが、あってはならないことで大反省です。スクリューのセットの仕方や取り出し方、ラックの場所など再検討したいと思います。
とはいえ全体的には予想していたスケジュール通り進行することができ、リードで落ちることもなく、ロープを出す/出さないの判断もそうおかしなものではなかったと思います。御在所の氷の感覚をつかめたことは大きな収穫で、来年は2ルンゼという目標を得ることもできました。
残念ながらこの後2/10、2/13と雨が続き、関西のアイスクライミングシーズンはもう終了したものと思われます。昨シーズンに続き今年も寒冬という前評判で期待していただけに大変残念ではありますが、シーズンアウト前に今回αルンゼ~3ルンゼを登れたのは本当によかったです。来シーズンに向けて、無雪期も頑張りたいと思います。
(あと余談ですが藤内沢が氷瀑見学のバリエーションコース扱いになっているようで、クライマーでない方の記録や姿も多く見かけ驚きました。時代ですかね…)
時間記録
7:00蒼滝駐車場集合=7:30出発~8:20藤内小屋~10:15αルンゼ1P目フリーソロ開始~11:50前尾根P1・P2コル~12:10 3ルンゼ到着~12:40 3ルンゼ登攀開始~14:00登山道合流~14:35装備解除後、裏道下山開始~14:45国見峠~15:45藤内小屋~16:35蒼滝駐車場帰着
参考
2019年1月に初めて3ルンゼを訪れた際のブログ。4年の時を経て自分がリードできるようになったことが感慨深いです。
2022年の振り返りと2023年の展望
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
2022年はクライマー1年生といった感じの1年でした。昨年、ブログに2022年の展望をあげた時点では大きな目標といったものは何もなかったのですが(記事にもそれが表れていますね…)、2021-22シーズンは寒冬で近場のアイスエリアがよく凍り、1~2月は熱心にアイスクライミングに通っていました。そこで目標にしていた氷瀑が登れたことがきっかけで、さらに登攀力をあげたい、そのためには無雪期にもクライミングをしなければ、という流れで3月以降はボルダリングジムにひさしぶりに通いだしました。ボルダリングを熱心にやっていると登ること自体のモチベーションもあがるもので、春先は川上村屏風岩、行者還岳南尾根直登といったかねてから気になっていたルートをトレースすることができました。6月はひさしぶりに堡塁岩に2回行き、日本山岳会の若手有志で交流会を実施しました。ここで出会った方と年末はクライミングに行くなど、いい流れができつつあります。
ちなみに日本山岳会の交流会はもともと関西支部で実施しているヒマラヤ登山塾というものがきっかけで、2021年12月の回の際に登山塾後の飲み会で次は会議室だけでなくフィールドでも交流したいねという話がもちあがり、3月にはクライミング交流会を企画したものの天候不順でツリークライミング体験会に変更、6月に念願のクライミング交流会を実施という流れになります。11月にはユース交流会で広島まで登りに行くなど、最近は日本山岳会の繋がりにもよい刺激を受けています。
夏は沢登りに5回出かけました(ブログにアップした4回プラス、ガイド研修で大峰のモジキ谷へ)。やはりボルダリングジムのよい影響があり、これまでより登攀力のいる2級程度の沢が中心でした。目標としていたシオカラ谷や台高・中の滝に結局行けなかったのは残念でしたが、その下準備はできたと思います。しかし滝の登攀で行き詰って怖い思いをする場面もあり、反省も残りました。
秋以降は再びクライミングシーズンで鬼ヶ牙や北小松の岩場、ブッシュマン登攀、名張通いなどだんだん外岩の経験値も増えてきました。目標としていた外岩5.10bは達成ならずでしたが、あまり焦る必要もないかと思っています。
といった感じで主にプライベート山行が充実していた1年でした。とはいえ遊んでいたばかりではもちろんなく、仕事の面ではM社との企画づくりや書道の雑誌での連載など新しい経験もさせていただきました。学生時代以来の南アルプスをガイドとして訪れたことや、小辺路のスルーガイド、行政との登山道調査も大きな仕事として印象に残っています。
娘が4月から保育園に通いだし、日中は夫婦の時間をとれるようになったことは大きな変化でした。秋は運動会や生活発表会など行事が続き家族全員が体調を崩す場面もありましたが、子どもの成長はあっという間で、いまや普通に会話できることに驚きながら慌ただしい毎日を楽しんでいます。9月には京都の愛宕山へ三つ参りに行き、記憶に残る親子登山ができました。
実は1本の電話がきっかけでこの春に3年ぶりの海外登山を予定しており、それが今年のメインイベントになりそうです。海外遠征後については、遠征で何を感じるか次第で正直まだ想像がつかない部分が大きいですが、引き続きクライミング能力をもう少しあげたいな~とぼんやり考えています。
何年も先の大きな目標を掲げてやっていくというのはどうも性に合わない気がするので、あまり気負わず、半年~1年先くらいの楽しみを考えて過ごしていきたいと思います。とりあえず海外遠征はもちろんピークに到達したいと思っていますし、あとは外岩グレード更新、クラックでのリードができるようになれば御の字かな~。
昨年の振り返りはこちら
11~12月の山行まとめ(広島、名張、八ヶ岳etc.)
すっかり記録更新が滞っていましたが、年内のうちにまとめてアップします!
11/3-5 広島・天応烏帽子岩、三倉岳@日本山岳会ユース交流会
広島は学生時代に宮島の弥山を歩いて登ったことはあったものの、クライミングでは初訪問。
11/3は天応烏帽子岩で第一ポピュラー(2P、5.6)を登攀。確かに5.6なので落ちはしないけども、ランナウトがすごくてびびった…。
11/4は同じく天応烏帽子岩でマルチピッチの銀座尾根を登攀。どんがめ岩からの展望が最高でした。
11/5は半日だけ三倉岳に滞在。しろくま5.7(TR)、ソフトクリーム5.9(リード、テンション入れてしまった)、モアイクラック5.9(TR)を登る。三倉の主である両粂さんに偶然お会いでき、ご挨拶できてよかった。
次は三倉岳に何日か滞在してクラックをしっかり登りたいものです。
11/8 川上村屏風岩
柏木の岩場の対岸にある岩尾根。今年の春に初めて登り、今回リピート。実際登ってみるとクライミングとしては容易ながら、何度訪れてもすばらしい高度感!
11/9、12、12/7、30 名張
ジムで知り合った方、日本山岳会の交流会で知り合った方と複数のパートナーとともに。まさかこの短期間に4回も訪れることができるとは思わなかったものの、クラックは前からやってみたかったので本当に嬉しい。普通のシューズだと足が痛すぎて、TCプロを勢いで買ってしまったのでますます行くしかない。
エリアは11/12のみサニーサイド。それ以外は屏風岩。いまのところすべてTR。
サニーサイドではむらさめ5.9、くのいち5.9、だんだん5.8、ジュマンジ5.10aを登る。ジュマンジは滅茶苦茶苦しかったものの、綺麗なラインでいつかはリードしたい。
屏風岩ではクラックベイビー5.7、名張入門5.9、ブロードバンド5.10a、サーフライダー5.10d、バルス5.9、マシュマロマン5.10aを体験。クラックベイビーはギアがあればリードできるかな?という感じ。名張入門のワイドができなさすぎて悲しい…。
今年の登り納めとなった12/30はバルスを1日に4回登るというザ・基礎練DAY。ようやくジャミングがわかってきたかも!?という瞬間があって、地味ながら進歩ある1日でした。
11/19 椿岩
10月に訪れたものの蜂の巣敗退だった椿岩。そろそろいいだろうということで再訪。ようやくまともに登れました。
マリエンタール5.10b敗退、棠記(トンキー?)飯店5.10b敗退、モンキージャスティス5.10b完登、マタニティ5.9RP(前回ヌンチャク回収のためTRで触っているのでOSではない)など。アスレチッククラブ5.9も触ったような記憶があるものの、もう忘れてしまった…。
10b狙いで訪れたものの、3本中2本は全然ダメという…。モンキージャスティスは出だしのボルダームーブでかなり消耗し、核心で腕が終わってそれ以降は各駅停車。出だしと核心が改善されればまだ可能性はありそうなので、次があればモンキージャスティスのRPを狙いたいものです。
11/14 ほしだ園地
もともと外岩予定だったものの、早朝に岩場周辺で雨が降り急遽変更。左壁の被った5.10cを夢中で登ってオンサイトできたのは嬉しかったです。
・正面壁
5.9 茶 mOS
5.10b 緑 mOS
5.10c 青 ほしだカップルート 2テン
・左壁
5.10c ピンク☆☆☆ルート mOS
・右壁
5.10d 黒 ハング入門ルート 後半テンション多数 一度パンプするともうダメですね…
11/20-22 八ヶ岳東面
来春の遠征メンバーで顔合わせ合宿。出合小屋にベースをおいて中日で旭岳東稜~ツルネ東稜下降。恥ずかしながら八ヶ岳は学生時代に阿弥陀南稜~赤岳~地蔵尾根を登って以来2回目で、東面は当然初訪問だったので新鮮でした。
旭岳東稜はいやらしい岩の巻きや凍った草付きの登攀、ナイフリッジなどいかにもアルパインルートという感じで、慣れない草付きクライミングには緊張させられたものの内容充実で楽しいルートでした。自分にはちょっといっぱいいっぱいという感じで、登れたのは仲間のおかげです。
もし自分主体で計画たてるなら天狗尾根に行ってみたいかな。
12/29 白嵓
暖かな岩場をもとめて南下。期待通り日が陰るまではぽかぽか陽気で快適でした。椿岩と同じ石灰岩ですが全体的にこちらの方がホールド豊富で登りやすく感じました。
ローパワー5.9 1テン ルートミス? 最後は右の手に足はやさしくに合流
手に足はやさしく5.8 OS 厳密にはローパワーの際に最後触っているのでRP?
まっ黒クロスケ5.10a mOS 体感5.9、容易だがクライミングらしい動きがあっていいルート
私は王女様5.10a RP 核心がチビには遠い…。わかれば登れるので2便目でRP
仙人掌5.10a テンション多数 私は王女様で疲れすぎた…次回はRP狙いたい
というわけで振り返ってみると結構しっかり登れた晩秋~初冬でした。
もともと今年の目標のひとつにフリーのグレード更新というのがありましたが、それは達成ならず。具体的には現状OSグレード、RPグレードともに5.10aなので、5.10bのRPを狙っていました。
11月にはクライミングに一区切りつけて12月からは来年の遠征にそなえて歩荷や縦走をしようと思っていましたが、クライミングの目標を達成できていなかったことと、12月の頭に左足の捻挫をやってしまい、走ったり歩荷して足に負荷をかけることに自信がなくなったという事情もあり引き続き比較的負担の少ないフリーをやっていたという感じです。パートナーに恵まれたという嬉しい事情もありました。
フリーのグレード更新に関してはまずは外岩に慣れることが必要かなと最近は感じるようになってきて、5.10aが余裕で登れるようになれば自然と5.10bは登れるようになると思うので、無理にグレード更新にやっきになる必要もないかと思っています。
パートナーがいないことをこれまで嘆いていましたが、今年に入って登りたいという気があれば救う神はいると思うようになりました。最近、白嵓や名張に行っているのも最近知り合った方々ばかりですし。へっぽこでも誘ってもらえることに感謝です…!
これからアイスシーズンを経て春には海外に行ってしまうので、来年帰国後どれほどフリーの腕を維持できているか若干の不安がありますが、焦らずクライミング自体を引き続き楽しんでいきたいと思います。