そろそろ沢シーズンもラストかも? ということでどこに行こうか悩んだ結果、三峰山のワサビ谷へ行ってきました。霧氷のイメージの三峰山で沢登りができるという意外性があり気になっていた沢です。ネット上に記録はあるものの遡行図は見つけられず、いまいち全体像や難易度がよくわからないまま向かうことになりましたが、階段状の容易に登れる滝がどんどん出てくるコンパクトながら面白い沢でした。
三重県側の月出登山口に車を停め、橋のたもとより入渓。左岸側から入りましたが右岸の方が薮が薄そうでした。すぐに出てくる堰堤は右から巻き、再度沢へ。しばらくは平凡で、水量1:1の二股で右の本流へ。淵を持つ滝があまりなく、1か所ドボンできそうな淵がありましたがスルーしてしまい、暑さを感じながらしばらく歩いてきました。↑の写真はようやく水遊びができると喜んで入ったところ、シャワーが首元に入って冷たい!となっている図(笑)
水はこの4日前に行った大峰・神童子谷ほどは冷たくなく、インナーにモンベルのジョン+0.5mmネオプレンを着ている状態では暑いくらいでした。上半身はそれほど濡れないのでネオプレンなしでよかったかもしれません。
開始当初は平凡でしたがだんだんと程よい滝が連続するようになり、どんどんと登っていきます。
入渓後、40分ほどしたところでこの谷最大の8m滝とご対面。右から巻くことが多いようですが、休憩しながら眺めていたところなんだか登れそうなラインが見えてきたので、練習がてらロープを出して登ってみることに。
出だしはハングしているので左から泥斜面をあがり、落ち口に向かって右上、最後は水流を渡って樹で支点をとりゴールしました。滝の音でコミュニケーションがとれずザックの荷揚げにやや手間取ったのは要改善です。登攀としては難しいものではありませんでしたが、やはり高さがあると緊張感があり、無事登れたことに満足しました。
8m滝が終わってもまだまだ登れる小滝が連続します。
8mほどではないですが、やや高さを感じる滝もあり。
標高を上げても水が多く、シャワークライミングが楽しめます。
ところどころ支流との分岐がありますが、水量の多い方を選んでいけば自然と本谷を詰めることになります。
やがて傾斜が緩み、一気に源流の雰囲気に。傾斜が落ちたところで右手の尾根に取り付くと最短で下山路となるゆりわれコースに合流できるようですが、私たちは水流を忠実に追っていきました。泊まれそうな台地が一箇所あり、のんびり沢泊も楽しいかもしれません。
やがて真っ白な八丁平に飛び出しました。この溝がワサビ谷の最初です。
何度も登っている三峰山ですが、沢装備で来たのは初めて。
誰もいない山頂でランチ後、ゆりわれコースから下山しました。
ホソバノヤマハハコはもう終盤の雰囲気。
ヤマボウシでしょうか、赤く熟した実がところどころ落ちていました。
山頂から小一時間でゆりわれ登山口に下山し、林道を歩いて月出登山口に戻りました。休憩、下山も含めて合計4時間とかなり短いコースながら、満足度の高いお手軽沢でした。8m滝を登るのに30分ほどかけているので、ロープを出さなかった場合の遡行時間は2時間足らずでしょうか。行程が短い分、濡れる前提で衣類・装備を充実させて、シャワークライミングを楽しむのがよい沢だと思いました。
<今回のタイム>
10:15入渓~10:55-11:40 8m滝~12:35八丁平~12:40-13:10 三峰山山頂~14:05ゆりわれ登山口~14:20月出登山口