奈良吉野の移住登山ガイド ちくちゅーの日記

山が好きで、山に住んでみたくて移住しました。山暮らし、ガイド報告、登山ネタetc.

台高山脈・薊岳でアイゼン&ピッケル練習

1/8(金)、この冬一番の大寒波が到来する中、台高山脈の薊岳1406mに登ってきました。

アイゼン・ピッケルの練習となるトレーニング山行というリクエストをいただき、当初は大峰・伯母谷覗を予定していましたが、ラッセルのため時間切れとなる可能性が高いと判断し、比較的雪の少ない台高へと転身しました。とはいえ前夜、前々夜と2晩降り積もった雪はそれなりに多く、スノーシューハイクも楽しむことができました。

メジャーな明神平の近くにあって地味なイメージの薊岳ですが、実は標高1400mを越え、高見山や三峰山、池小屋山をしのぐ高峰です。冬季は大又林道終点から北尾根を直登するバリエーションルートか、明神平からピストンする方が多いようですが、今回歩いた西尾根ルートは関西の山では珍しいナイフリッジを体験することができ、トレーニングや腕試しにはぴったりのルートです。

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登山口は標高約400m。ここから頂上まで標高差1000mの登りが始まります。

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植林帯の中の林道歩きからやがて山道へと変わります。途中、視界がひらけるところも。

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かなり低温で木々も寒そう。

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雪山マメ知識をあれこれ喋りながら植林帯の中を登っていきます。大鏡池手前で雪が増えてきたので、各自スノーシュー、ワカン、スーパーカンジキを装着。大鏡池はすっかり雪に埋もれていました。

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大鏡池から先は自然林となり、傾斜が落ちて歩きやすくなります。

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木屋ノ尾頭を過ぎたコルでアイゼン・ピッケルにチェンジ。この先は雰囲気が一変し、岩場のナイフリッジとなります。

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目指す薊岳。なかなか格好いい山です。

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薊岳は雌岳・雄岳の双耳峰。急斜面を乗り越えて、まずは雌岳に登頂!

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雌岳からの下りは足元が切れ落ちているところもあり、緊張させられます。

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無事、本峰の雄岳登頂! 東西に細長い山頂からは周囲の山々を見下ろすことができます。

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下降は慎重に。

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満喫しすぎて、ナイトスノーシューハイクのおまけつきでした(笑)

マイナーな山だけに誰にも出会わず、トレースなしの雪山を歩くことができました。関西でアイゼン・ピッケル練習ができる貴重な山として、おすすめです。