このたび、環境省自然公園指導員と奈良県自然公園指導員に委嘱されました。
自然公園や指導員について、以下に自分メモを兼ねてまとめておきます。
自然公園って?
普段あまり意識することはないかもしれませんが、有名な山はだいたい国立公園や国定公園になっています。吉野山や大台ヶ原は吉野熊野国立公園ですし、三峰山や曽爾の山々は室生赤目青山国定公園に含まれています。
興味のある方はこちらに範囲などが載っています。
↑吉野熊野国立公園。「地図裏」のPDFが範囲図。
↑奈良県内の自然公園の概要
環境省の事業をさせていただいたり、西大台の経緯を勉強したりして感じるのは、現在の自然はそれを守る人々の努力があってここまで来ているということです。
例えば「吉野熊野国立公園の父」と呼ばれている岸田日出男さんがいなければ、吉野の山々は開発の波に飲まれて現在と違った姿になっていたかもしれませんし、西大台の利用調整(簡単にいうと入山規制)は自然公園法がその根拠となっています。法律の陰にはさまざまな議論や実働部隊となった職員の方がいたはずです。
↑岸田日出男さんについて詳しくはこちら
↑自然公園法。利用調整地区については第十五条以降に記載。
その経緯に思いをはせると、日常生活とは関係なさそうな「国立公園」「国定公園」というものにも少し興味がわいてくるのではないでしょうか。当時の人々が愛した自然を壊してはいけないという気持ちにもなります。
指導員とは
「指導員」というと何か偉そうな感じがしますが、実際には何か強制力があるわけではなく、あくまでボランティア的な活動となります。
環境省の指導員手帳によると、指導員とは「国立公園及び国定公園の保護と適正な利用の推進のため(略)、公園利用者に対し公園利用の際の遵守事項、マナー、事故防止等の必要な助言及び指導を行うとともに、必要な情報の収集及び提供を行う」ものだそうです。
他にも手帳には、かつては指導に重きを置かれていたものが、時代とともに役割が変化し、より楽しむための助言や情報収集が業務内容に付け加えられたと書いてあります。裏を返すと、だんだんマナーが向上していき、指導の必要が薄れてきているということなのでしょうか。
指導にしても助言にしてもまずは自分が法律や現地のことをよく知っていることが重要になってきます。それぞれ推薦いただいた方の期待に応えられるよう、より一層の自覚をもって勉強を続け、これからも活動していきたいと思います。