奈良吉野の移住登山ガイド ちくちゅーの日記

山が好きで、山に住んでみたくて移住しました。山暮らし、ガイド報告、登山ネタetc.

2020年の振り返りと2021年の展望

あけましておめでとうございます。未来のことは過去を踏まえてこそ、ということで今年も2020年の振り返りから始めたいと思います。

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2020年の振り返りと2021年の展望

去年の記事で「2020年は移動と変化のある一年になりそうです」と書いていましたが、その通りになりました。まず3~5月でヒマラヤ遠征。7月に第一子が誕生。11月に(同じ川上村内ですが)引っ越しをしました。

2020年は新型コロナウイルスに多くの方が影響を受けたことと思いますが、自分も例にもれず、ヒマラヤ遠征ではロックダウンにより帰国が遅れ、帰国後の仕事はすべてキャンセルで見通しの立たない状況が続きました。子どもの誕生時には面会することが叶わず、ドア越しの初対面となりました。

ガイドのようなサービス業は世の中が安定してこそだとつくづく感じ、生活を安定させるために別の道を模索したこともありましたが、そううまくはいきませんでした。考えてみれば当然で、この仕事がやりたくてやっているわけで、景気が悪くなったからと言って急に転身できるはずもありません。ガイド業だけでなく世の中の大半が「不要不急」に分類されるような空気の中では、そううまい話もないだろうとも思います。

現実的には、これからもガイド業を追求し、経済的に余裕をもった状態を保つことが精神の余裕をも生むのだと今は考えています。

個人的な登山はやはり春のヒマラヤ遠征が一大イベントでした。ネパールヒマラヤ、マナスル山域の未踏峰ジャルキャ・ヒマール6473mを目指しましたが、残念ながら5400m地点にて撤退となりました。頂上には到達できませんでしたが、自分が隊長として主体的に動く中で、多くの学びがありました。帰国後はボルダリング中心に過去最高グレードを更新し、ダイエットに取り組み体重を学生時代の水準に戻すなど夏までは比較的動けていましたが、我が子の誕生とともにこれまで登山に割いていた時間を育児に割くことになり、仕事以外では山に行けていない状況です。さすが山男の三大北壁(就職・結婚・出産)の最終局面は過去最高難度ですね(笑)

再び夢を見たい気持ちはありますが、個人的な活動は生活の基盤あってこそということで、当面は優先順位を落とすことになりそうです。今年の春までには遠征報告書を出し、ヒマラヤ遠征に一区切りつけたいと思っています。次の具体的な夢が見つかれば自然とモチベーションも戻ってくると思いますし、それまでは焦らなくていいだろうと自分に言い聞かせています。

仕事の面では冒頭の通り、やはりコロナの影響が大きかったです。その中でも仲間と運営するエコツアー団体ヨイヨイかわかみでは環境省の事業に採択され、吉野山の方々との繋がりができたり、膨大な書類仕事など(笑)新しい経験を積むことができました。

登山ガイドちくちゅー登山ガイドサービスでは、残念ながら宿泊山行をすべて中止し、2019年からの宿題であった大峯奥駈道は2020年も完結とはなりませんでした。小辺路や大杉谷など多くの宿題が先送りとなりました。秋より公募プランを再開し、日帰り山行のみではありますが、白髭岳今西ルート・伯母子岳と龍神岳・雪の伯母谷覗などいくつかの新企画を実現できたことはよかったです。

今年はコロナ対策を行った上での宿泊山行再開を模索していきたいと考えています。さらに積雪期の難易度の高い山(稲村ヶ岳など)やよりマニアックな山なども視野に入れて、プランの幅を広げていきたいと思っています。

生活の面では7月に第一子が誕生し、自分でも驚くほど親バカしています(笑) 見た目でも自分(父親)に似ていると言われることが多く、自分の遺伝子を引き継いだ存在を可愛いと思うように人間インプットされているのかなぁなどと素直に思ってしまうくらいには可愛いです。また我が子の誕生により、今後10年、20年くらいの人生が一気に具体的にイメージできるようになりました。それまでは刹那的な面がありましたが、考え方が変わった部分もあります。

SNSにはちゃんと書いていませんでしたが、実は11月に引っ越しをし、生活環境が劇的に改善されました。それまでは風呂とトイレが外にある、冬は極寒の古民家暮らしでした。引っ越し作業の中でこれまで苦手だった整理整頓に向き合うこととなり、片づけをすると生活の効率がいいという当たり前のことに気づきました…。これは片付いた状態をキープしていきたいところです。

今年はさすがに引っ越しレベルの大きな予定はありませんが、瞬く間に大きくなっていく子どもとの時間を大切に過ごしていきたいと思います。

まとめ

現在においてもコロナの影響で外に出づらい状況に変わりはなく、その分家や身近なところに時間を使っていきたいと思います。新たな家族とともに、家庭と仕事中心に、生活のペースをつくっていく一年としたいですね。

今年もよろしくお願いいたします!

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