奈良吉野の移住登山ガイド ちくちゅーの日記

山が好きで、山に住んでみたくて移住しました。山暮らし、ガイド報告、登山ネタetc.

金剛山・高天谷左俣 沢登り

もう遡行からだいぶ時間がたってしまいましたが、7/12(火)に金剛山の東面、高天谷に今年2回目の沢登りに行ってきました。

もともと去年行った丸滝谷がよかったので、その隣の沢をつないで石ブテ西谷溯行~石ブテ東谷下降を計画していたのですが、所要のためより短時間で済む高天谷に変更した次第です。

参考にした『近畿の山 日帰り沢登り』では本谷である右俣を遡行していますが、近年は右俣が崩壊により遡行に適さなくなったため、左俣を行く人が多いようです。二股に行くまでも側面が崩壊した影響で土砂に埋まっているところがあり、沢登りを楽しめる区間は丸滝谷に比べてかなり短かったなという印象です。短時間で行きたい人には向いていると思いますが、沢の内容では丸滝谷の方が充実していると感じました。

高天彦神社の駐車場をお借りしてスタート。お手洗いがあると地図には書いてあったのですが見つけられず…

参道が雰囲気ありました。

登山道をしばらくたどると高天滝に出会います。ガイドブックでは右壁直登と左右の巻き道の3コースが紹介されていますが、まだ始まったばかりなので無難に右側のハシゴから巻いて入渓。

お次の堰堤は左から踏み跡をたどって巻き。

さらにその次、10m滝。意外と大きな滝が連続するな~と思いつつ、右巻きかな?と思っていると、パートナーが登れそうとのことでロープを出して直登。倒木で支点をとり、上部が大変そうでしたが抜けていきました。フォローで登りましたがやはり上部が大変で、自分はリードできないかも…

滝を抜けるとやがて沢が土砂に埋もれ、ジャングルのような雰囲気に。左側の崩壊の影響で滝が埋まっているようです。しばらく蜘蛛の巣との格闘が続きました。

ようやく崩壊地を抜けると、小滝が連続します。

いい雰囲気。

全体的にコンパクトな谷で、すぐに倒木が埋め尽くす二股となりました。

左俣に入るとすぐに大滝の登場。これを巻いて逆に大変な目にあっている記録を見たので、登れるか心配していました。今年は全体的に大雨が少ない影響か、苔や藻が流されておらず、ここまでも結構ヌメヌメという印象だったのも不安でした。一見したところ予想より傾斜は緩く、ロープを出して左側を直登することに。自分がリードで抜けました。

その後も小滝がありましたがやがて水流が細くなり、左手に道らしきものが見え、登ってみると登山道に飛び出しました。高天彦神社から2時間半で遡行終了。

帰りは登山道をたどります。途中、崩壊地があります。中盤が土砂に埋もれていたのはこのためですね。

高天滝まで戻り、時間的に余裕があるので右壁を触ってみることに。まずパートナーがフリーソロ。自分も行けそうか? 微妙か? と思いつつ取り付いてみましたが、途中で行き詰ってしまい、上からロープを投げてもらって事なきを得ました。屋内ジムのグレードではこちらの方が登れるはずなのですが、濡れた岩場ではパートナーの方が圧倒的にうまく、天性のバランス感覚を感じます。自分にとってどうなのか、壁を見る目を養わなければと思った出来事でした。

 

時間記録

9:50高天彦神社~10:00高天滝~10:20 10m滝~11:35二股~12:20登山道出合~13:05高天滝~13:45高天彦神社