静寂の冬の大台ヶ原 特別モニターツアーレポ
2/4(木)~5(金)、奈良県上北山村による大台ヶ原冬期モニターツアーにて、雪の大台ヶ原を訪れました。
大台ヶ原へのアクセス路となる県道40号線(大台ヶ原ドライブウェイ)は冬期、車両・人ともに通行止めとなります。今回は冬の観光振興策を探る上北山村役場の方々のご尽力により、特別に許可を得ての入山が叶いました。
2018年冬に上北山村役場関係者のみで入山し、冬季の安全性や観光資源としてのリサーチを行ったところから今回の取り組みが始まったと伺っています。2019年2月には大台ヶ原登録ガイド限定のモニターツアーが行われ、私も参加させていただきました。
2020年2月には大台ヶ原登録ガイドが一般のお客様をご案内するツアーが実現しましたが、残念ながら限られた枠のため、抽選の結果私は落選となってしまいました。
そして2021年2月、昨年同様のツアーが予定されていましたが、ひと月前になってコロナ禍による緊急事態宣言の再発出。開催が危ぶまれましたが、緊急事態宣言の対象地域外に参加者を限るという措置を行った上で、ツアーが実施されました。
前夜、上北山村内に宿泊し、翌5日送迎車にていよいよ冬の大台ヶ原へ。ドライブウェイはこの時期施錠されており、役場の方が鍵をあけてくださいました。
ドライブウェイからは雪の大峰山脈の大パノラマが望めました。実物はこの写真の何倍も素晴らしいです。この景色を見られただけでも来た甲斐があると感じられました。
雪は少ない様子でしたが、それでも標高をあげると雪道となり緊張します。
無事山上駐車場に到着し、いよいよ入山。スノーシューも用意していましたが、今回は置いていくことにしました。
お天気がよく、明るい森を歩いていきます。
展望デッキから熊野灘を望む。
何はともあれ山頂を目指します。振り返ったあちらは正木峠方面。
ついにやってきました。冬の大台ヶ原、日出ヶ岳山頂! 一同テンションが上がります(笑)
大杉谷方面は風の関係でしょうか、雪が吹き溜まりになっていました。
東大台コースをまわっていきます。正木峠から日出ヶ岳を振り返る。
この右後ろに台形の山の影らしきものがぼんやりと映っていました。もしかすると富士山が見えていたのかもしれません。
正木峠の下りではビジターセンターの向こうに雪の八経ヶ岳が大迫力で迫っていました。
ハートの氷♪
実はここはヌタ場(泥浴び場)で、普段ならダニがいるかもと避けるようなところなのですが…これも冬のマジックでしょうか(笑)
雪が少なかった分、氷の造形を堪能することができました。こちらはシカの足跡?
透明感がすごい氷
いつまでもここにいたいところですが、時間の都合上、尾鷲辻から中道を通って駐車場へ戻ることにします。
誰もいないビジターセンターに帰ってきました。
続いて西大台の森に少しだけ入り、冬の大台ヶ原探訪が終わりました。
いま思い出しても素晴らしい時間で、本当にあっという間でした。閉山中の大台ヶ原は静寂の世界。この大きな山の中に私たちだけしかいないと思うと、それだけでその場に立っていることをありがたく感じました。
大台ヶ原の素晴らしさも忘れ難いですが、個人的に印象に残っているのが、参加者の皆さんと話していた、雪が多くても少なくても、今この瞬間目の前にある自然を感じようねといったこと。
お天気そしてメンバーに恵まれ、素晴らしい時間を過ごすことができました。
コロナ禍の難しい状況の中、さまざまな制限がありながらも開催という判断を下してくださった上北山村企画政策課の皆さまはじめ、関係者の皆さまに感謝申し上げます。
貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。